今年はワイン界に限らず世界中がコロナであらぬ方向に進んでいるので、ワイン界への影響も甚大です。
そんなワイン界、北半球は現在収穫真っ最中なのですが、今年は例年では問題にならないような事が問題になってます。
その中でもとりわけ問題が複雑なのがシャンパーニュ地方。
言わずと知れたスパークリングワインのメッカですが、スパークリングワインってお祝い事に使う物じゃないですか。パーティーの乾杯って言ったらシャンパーニュじゃないですか?!
そうなんですよ。今年世界中がパーティー出来てないんだすよね。。。
そうなると、シャンパーニュは地方全体で尋常じゃない在庫を抱える事になってしまったわけです。だいたい今年1年間のシャンパーニュの損失はおよそ「1億本」程と言われています。
在庫過多でメゾンと農家がもめた
シャンパーニュは他のどの地域よりも醸造と畑仕事の分業が残っている地域です。
つまり「農家は農家」「ワイナリーはワイナリー」で独自の採算性の元に経営されいるパターンが多い地域なのです。
とにかく売れていないので、在庫が半端ないワイナリーとしてはストレージも問題もあって、今年はあまりシャンパーニュを生産したくありません。作ったって仕舞うと来ないんですよね。そもそも瓶詰めも進まないからタンクも空いてないし。。。
そんな状態になったって、ブドウは毎年成長しますし、そのブドウを売って生計を立てている農家さんがいるわけです。
シャンパーニュは委員会が毎年「収穫していい量」を決定します。これは品質の安定性の為にも必要な事で、過剰栽培をすると品質が落ちるのでそれを防ぐ為にも異常なほど収穫しないように設定されています(意外と緩い数値出してきますけどね)
今年はそれが収穫が始まるその日ぐらいまで決まりませんでした!
造りたくないワイナリー VS いっぱい買って欲しい農家
の構図で揉めたんですよ。
面倒くさい事に今年は結構ブドウの出来が良くて、収穫量も多く見込めそうなグッドヴィンテージな雰囲気で農作業が進んでいました。農家としては高値かつ大量の取引が期待できる作柄なわけです。
でもワイナリー側は作りたくないし、そもそもスペースもねぇよ!みたいな状態なので揉めに揉めて収穫日まで最終決定がされなかったんですよね。
で、最終的に決定された収穫量は「8,000kg/ha」にりました。1ヘクタールの畑から8000kgのブドウを収穫していいよ!って事になったわけです。シャンパーニュ全体で言うと「2.3億本」相当の量になるそうです。
ちなみにメゾン側はこれでも多いと思っていて「6,000~7,000kg/ha」の収量を求めていたそうです。
昨年が「10,200kg/ha」でおよそ「3億本」相当の収穫量が認められたので、7000万本ほどの原産ですが、7000万本減らしても在庫過多だと言う事が露呈されたと言う意味でもあるので、メゾン側の在庫問題は深刻な様子です。
しかし農家としてはおそらく納得できないでしょうし、今のところそこに触れたニュースを見た事ないんですが、ブドウが大量に余るはずなんですよね・・・そうするんだろ?
この疑問の答えをニュースを見かけたら追記しますね。