【初級編】ロワールワインを初心者にもわかり易く解説

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ロワールって「ボルドー」「ブルゴーニュ」「シャンパーニュ」に次ぐ有名産地だと思うのですが、ぶっちゃけソーヴィニヨン・ブラン以外はさほど人気がない産地です。

産地全体が横長だったり、品種の数が多かったりで、わかり辛いのがその理由じゃないかな?なんて思うわけなので、初級編はその辺をなるべくわかり易くするべく、あえて細かい説明はしません!

中級編として、細かい説明は解説していく予定で、ここでは超ざっくりとロワールについて知りましょう!

ロワールの概要

出典: Fernando Beteta

ロワールって地図で見るとこんな感じで、西側には大西洋があります。そこから「ロワール川」に沿って東側に展開される産地で、距離的にも川の蛇行を入れれば300km程度の長さがある、横長産地です。

海が近い場所は「海洋性気候」ですし、100kmも内陸に入ってしまえばもう海の影響はさほどなくなるので「大陸性気候」に切り替わるので、その結果としても育つブドウ品種が変わってきます。

わかり辛くしている要素が、4つの地域に分かれて解説される事と、それぞれの地域でブドウ品種が異なったりするのでロワールと一くくりになってるのに、全然違う」と言う部分が大いにあると思います。

ざっくりと地域とブドウをまとめると

地域 - 品種

☆ペイ・ナンテ - ミュスカデ

☆アンジュー・ソミュール - シュナン・ブラン カベルネ・フラン
☆トゥーレーヌ - シュナン・ブラン ソーヴィニヨン・ブラン カベルネ・フラン

☆中央フランス - ソーヴィニヨン・ブラン

主要品種だけ抜き出すとこんな感じの編成になります。中央フランスではピノ・ノワールも最近では増えてきていますので、後で触れますね。

こうして見てみると、改行しなかったりで意図は見えると思いますが、真ん中2つは似てるんですよね。この似てるにに違う地域みたいになってるのもわかり辛い要素です。

なので、解説としてはあえて2つに分けづに解説していこうと思います。

ペイ・ナンテ地区

思いっ切り海の近くにある産地なので、もろ海洋性気候。

ブドウ品種で「ミュスカデ」の産地として有名です。(人気はそこそこ)

ミュスカデはそのままでは、結構ニュートラルな味わいで、表現力に乏しい品種なので、たいていの場合「シュール・リー」と言う製法で作ります。

シュール・リー = 澱の上 (リーが澱)

と言う意味で、発酵中に増えた酵母たちの残骸が中心の「澱」を普通は雑味が出るから、澱引きしてキレイにしてから熟成させるのですが、あえて澱引きせずに、ゆっくりと放置する事で、雑味は少ないく、その代わり酵母の残骸が持つ「旨味」成分をゆっくりと抽出しよう!

と言う製法です。

はっきり言ってそれしても個性には乏しいです。すっきりしたワインしか出来ないので、グビグビ飲む系のワインとしては重宝されていますが、高級品がほぼ誕生していません。

日本の「甲州」にかなり近い味わいなので、ソムリエ試験的にはここら辺がだまし討ちし易い品種として、日本のソムリエ協会には重宝されている気がします(笑)

アンジュー・ソミュール & トゥーレーヌ地方

シャトー・ド・ソミュール

4つの地域だと多いから丸っと丸めてここら辺を解説します。

どうでもいい情報としてはやたら「古城」が多くて奇麗な場所です。

さて、4つの地域なのにここをまとめちゃうのは「アンジュー・ソミュール」って名前で何となく気が付くところですが、ここも2つの地域に分かれちゃってるんですよね。ほんと益々わかり辛いのでやめて欲しい限りです。

要するに4つどころか5つになっちゃうんですよ。なのに、使ってるブドウ品種はほぼ一緒!

白ワイン = シュナン・ブラン

赤ワイン = カベルネ・フラン

になります。トゥーレーヌの東側に行くとソーヴィニヨン・ブランも盛んな産地が現れるから余計にややこしい。なのでここは最初は忘れておいて「シュナン・ブラン」「カベルネ・フラン」の産地だと思いましょう!

ソーヴィニヨン・ブランは人気品種で嫌でも後から覚えられます!!

ロワールがわかり辛い元凶はこの地区

この地区は「地域は入り混じる」「品種も入り混じる」のダブルパンチでロワールを覚えづらくしている元凶です!!

ペイ・ナンテ = ミュスカデ
中央フランス = ソーヴィニヨン・ブラン

東西の両端産地には個性があるんですが、この真ん中ら辺には際立った個性がない上に、細かい地域性がわかれているから、もう全く意味不明にしてくれちゃう元凶はここです。

だって主要品種は間違いなく「シュナン・ブラン」なのに東側に行くと「THE ロワール」な品種ソーヴィニヨン・ブランも生産しちゃうので、人々はソーヴィニヨン・ブランを先に学習しちゃうんですよね。

そうすると、本来のこの辺りの主要品種である「シュナン・ブラン」が日の目を見なくなります。ぶっちゃけ売れ行きもよくないので、売る方も力が入っておらず、売り場にも「シュナン・ブラン」が並ばず、「トゥーレーヌ ソーヴィニヨン・ブラン」が沢山お目見えしちゃいます。

いいですか?!この辺の主役は誰が何と言おうと

シュナン・ブラン

で間違いないんですよ!!まず最初にその事を肝に銘じてください。そうすれば、この地域をもう少し早く覚えられます。

もう1つの人気が出ない理由が赤ワインの主要品種「カベルネ・フラン」ですよね。

なんで人気が出ないって・・・「まずい」からでしょうね。

すべてが「まずい」と切り捨てるわけではないですが、たいていまずいです。なんせ青っぽい香りが強くて、「ピーマン汁」飲まされてるように気分になります。

中級以降で触れますが、ぶっちゃけ品種と地域性が合ってません。伝統だけで生き残っちゃった、、まずい品種がこの地域の注目度を飛躍的に下げています

中央フランス

ロワール地区では東の端に辺り、西から東に向かっていたロワール川が思いっきり南向きに曲がった辺りに広がる地域がこの地域にあたります。

圧倒的にロワール全体を通しても最も有名な場所がここでしょう!

ロワール = ソーヴィニヨン・ブラン

のイメージはほとんどこの地区で生まれたと言っても過言ではありません。それぐらいにソーヴィニヨン・ブランの名産地で、今でも世界No.1の産地です。

プイィ・フュメ」(Pouilly-Fume)「サンセール」(Sancerre)と言うAOPはワインを学び始めるとかなり最初の方に覚えるAOPにもなります。

ライバル関係にあるこの2つのソーヴィニヨン・ブランの銘醸地がこの地域の名声をより一層高めています。

特に「プイィ・フュメ」のソーヴィニヨン・ブランには「フュメ香」と呼ばれる火打石っぽい香りが出る事で有名です。プィイ・フュメのワインでする香りだからそう呼ばれるわけですが、それぐらい個性が際立ったワインが出来ていると言うのが、この地域の特徴なわけです。

ちなみにこのフュメ香はサンセールでもする時があります。と言うのもサンセールは土壌がプイィ・フュメより多様性があるので、場所によっては火打石系の土壌が多いからですね。

サンセールのが耐用性あるのでワインも多様性があるんですが、プイィ・フュメみたいに産地全体で際立った個性を持つわけではないので、何となく陰に隠れてる感じがしますが、(特に学習段階ではサンセールが格下な気がします)実際にはサンセールのが評価されてる生産者が多いともいます。

値段も平均で言えばサンセールの生産者の方が高額です。

共に本当に素晴らしいソーヴィニヨン・ブランを作ります!

単純な果実感とキレだけで言うとニュージーランドの方が派手ですね。なので最初はニュージーランドの方が美味しく感じるかもしれません。

ミネラルとか酸、それから少し熟成してきた後の旨味なんかも見通せるようになるとこっちが上な事がはっきりとわかるようになってきますよ。(とは言えあまり長熟はしません。せいぜい10年ぐらいで飲んだ方がいい)

まとめ

地域 - 品種

☆ペイ・ナンテ - ミュスカデ

☆アンジュー・ソミュール - シュナン・ブラン カベルネ・フラン
☆トゥーレーヌ - シュナン・ブラン カベルネ・フラン

☆中央フランス - ソーヴィニヨン・ブラン

最初の表に戻りますが、真ん中のくくりからソーヴィニヨン・ブランを抜いてみました!

なんせ覚えづらい原因は真ん中のくくりです。ソーヴィニヨン・ブランに関しては後からでも余裕で覚えられるのでいったん忘れてみよう!

と思い切った方法が、ロワールを覚えるなら最短距離だとマジで思ってます。

むしろソーヴィニヨン・ブランを先に考えるとそこに足を引っ張られて、シュナン・ブランにたどり着かないんですよね。

思い切って真ん中の地域のソーヴィニヨン・ブランは忘れましょう!

それこそがロワールを解説するうえで初級編としては大事な事です。

・大きく分けたら3地域(4にしない!)

・3つの地域の個性(品種)をまず覚える

・細かい事は追わない

が重要です。さもないとよくわからない地域になってしまうので、最初はそれでいいんです!

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