アルゼンチンワインの特徴を初心者にもわかりやすく解説

このページでは

・アルゼンチン ワインの概要
・アルゼンチン 主な品種
・アルゼンチン 主要な産地
・アルゼンチン オススメ生産者

を解説していきます。
詳しくマニアックな情報と言うより、ちゃんと主要な所を抑えながら、もわかりやすく!を念頭に書いているつもりなので初心者の方でも楽しめると思います!

アルゼンチンワインの概要

アルゼンチンはご存じの通り南米、つまり南半球にある国です。

南半球の国は毎度面倒くさいですが、北半球と季節が反対ですし、南北の方角を考える時の暖かいと事、寒いとこが逆なのがめんどーです。

いいですか?

南風さみぃな!!」
北風暑いなぁぁぁ」

が南半球です。読み物はここが一瞬わからなくなる時あるので気を付けてくださいませ。

3つの主な特徴

アルゼンチンはそのブドウ産地の分布が南北の場所的に世界的に見て、とても特殊な緯度にあります。

それが1つ目の特徴普通のワインベルトと言われる場所は南緯だろうが北緯だろうが30-50度の間にあると言われています・・・が

アルゼンチンの産地は南緯25度ぐらいから登場します!

普通に考えればだいぶ赤道寄りで、ワインの葡萄を育てるには、ちょっと暑すぎる地域ではなかろうか?と言う場所。北半球で言うとほぼ沖縄ぐらい、なんならもうちょい南です。

こんな場所でワインが作られているのは大きな理由があり北の方の産地ほど、標高がめちゃくちゃ高いです!

アルゼンチンのワイン産地は基本的にアンデス山脈沿いにあるので、一番高い所にある畑の標高は3000mを超えるらしく、その為、あっつい緯度でも涼しくなり、ブドウ栽培を行えます。

ちょっと疑問なのは森林限界点って、2000mぐらいじゃなかった?と言うのは今のところ僕の中で消えない疑問です。答え知ってる人は教えて欲しいです。ブドウは3000mいけるの?

2つ目の特徴は雨が極端に少ないのに、水不足にはほぼ困る事が無い!と言う、一見すると矛盾してそうな要素です。

だって、雨少なかったら水なくない?と言う単純な疑問を解決してくれるのが再び登場のアンデス山脈さんです。

アンデス山脈はとても標高が高いので、上の方なんて万年雪の中です。山を挟んで反対側のチリ方面に降った雨が、地中の中からアルゼンチン側にも回って来たり、そもそも山の上から溶けてきたりと水を確保するルートが沢山あるので新世界には付き物の、「水不足」には悩みません

ただ、雨が降らないので、畑に水を撒く必要はあるので、どこの畑も灌漑(かんがい)をします。

ここも水が豊富な灌漑法を採用する所がありフルード・イリゲーション(Flood Irrigation)直訳すると「洪水灌漑」です。つまり水をじゃーっと流して、田んぼみたいに水浸しにする方法です。

本当にアンデス山脈さまさまです

水が少ない地域の灌漑は基本的にドリップ・イリゲーション(Drip Irrigation)と呼ばれる、日本語だと点滴灌漑と言うものを使います。

長くなるのでイリゲーションに付いては、その内詳しい記事を書こうと思います。

3つ目の特徴は毎年大体問題になる「雹」です。

もっとも主要な産地であるメンドーサ辺りで、特に多く発生するので、雹に関してのリスク管理は非常に重要な産地です。

ちなみに、こんな感じの巨大なの降るらしいので葡萄は樹ごとやられたりもするみたいですよ。

畑全体のカバー(めっちゃ高価らしい)なんかを持っていたり、雹はスポットで降るので、畑を分散所有したりでリスク管理をします。

気候や土壌は?

気候に関しては、すでに説明した通り雨が極端に少ない地域です。気候区分帯で言えば「大陸性気候」(Continental Climate)になります。

雨が少ないので日照量もとても多くなり、日差しを遮る方法も考える必要があります。

ただ雨が極端に少なく、乾燥しているので葡萄の樹が病気になるリスクは非常に低く下手したら農薬がいらないレベルです。つまり低コストで、ビオや有機栽培を行う事が可能です。

土壌に関しては沖積層と砂地が多いという記述を見た事がありますが一部石灰岩やチョーク的な土壌もあるようです。

ちなみにWset LEVLE3では土壌に関しては、触れもしません!大きく重要視されていない要素でもあります。広いので違いにくくれず、色々あるんだと思います。

主要な品種

赤ワイン

・マルベック

主要な品種第1位は確実にこの品種、マルベックです。アルゼンチンワインを世界に知らしめた品種と言っていいでしょう。

本家はフランスのカオール地方ですがいまやアルゼンチンの代名詞と言っていいブドウになっています。とても「黒い」品種で出来上がったワインが「黒いワイン」なんて呼ばれている時代がありました。

過去形なのは、ここ10年のエレガント思考でアルゼンチンでも本家のカオールでも、やたら濃くなる作りは避けられるようになって来ています。

昔のアルゼンチンワインと言えば
「とにかく濃くて、濃厚な黒系果実をジュースにした。」
みたいな超フルボディが主流でした。

近年、こういったワインは世界市場で敬遠されるようになって来ており、アルゼンチンのワイン産業も転換しなくてはいけません。

そこで、問題になるのが、どんなに頑張っても濃いマルベックさんの立ち位置です。

アルゼンチンが名を轟かせた2000年台前半はロバード・パーカーの全盛期でしたので
その頃は、濃いワインさえ作っておけば、高得点が取れましたが、パーカー引退後はあそこまで極端に濃いワインを評価する評論家はいません。(ちなみにパーカーは濃いワイン好きを否定している。誰も信じないけど)

なので、濃いワインを造るための葡萄は現在、世界的にも人気を落としている。と言うのが実情です。

・ボナルダ

赤ワイン用品種として、一応押せえて行かなきゃいけない品種がこのボナルダです。

正直言って、飲んだ事がありません。物の本によると、色が濃くてタンニンが高いらしいのでマルベック寄りの品種なのでしょう。

と言う事は、今後の立ち位置には困るので栽培面積が増えていくとは思えない品種です。

・あとは国際品種

あとは、色々と国際品種を作っています。カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラーや最近は南の方でピノ・ノワールも始めています。

Cool Climateワイン全盛期なので、今後はピノを伸ばしたいんだと思います。と言うか、それしかありません。

白ワイン

・トロンテス

白ワインの代表品種は間違いなく、このトロンテスです。アルゼンチン独自のブドウ品種、つまり原産種だと言われています、

間違いなくアロマ系品種と言われる分類に入るとても香りがいいアロマティックな品種です。果実や花の香りが強く、モモとかメロンの味わいなどが楽しめる、誰でもいい香りがを感じられるのが特徴で

ボディも軽めの物も作れるので今後、マルベックよりこちらの方が世界的な支持を集めやすいのではないでしょうか?

高級ワインを作るには、ちょっと向いてないかもしれません。カジュアルに作って、香りを楽しみながらグビグビ飲みましょう。

・あとは国際品種

その他に特に目立った功績を残している品種はありません。シャルドネ、シュナン・ブラン、ソーヴィニヨン・ブラン、セミヨンなどの国際品種を、気候や土壌に合わせて生産しているイメージです。

今後これが伸びそう!って言うのも残念ながらありません。

主要な産地

メンドーサ(Mendoza)

一番ワインの生産が盛んで、かつ有名なのはメンドーサ州です。

大体標高1000m前後にある場所で、高い所だと1500mぐらいまで葡萄畑があるそうです。

メンドーサはとても広いので、その中でも5つの区分にわけて小さな地域を位置付けています。

北部 東部 中央部 南部 ウコ・ヴァレー

の5つに分かれていますが、西が可哀想です。それかウコ・ヴァレーが西なのか?メンドーサの地図では確かに、西側です。

地図を置く為に、ちょっと「Uco Valley Crossing」と言う旅行会社?にピンを置かせてもらいましたが、気にしないでください。

見ての通りこの辺は砂漠ですね。砂漠で灌漑して強引に葡萄畑を作る、いかにも新世界のワインだぜ!と言う感じがします。

・北部 東部

特筆すべき部分がなく、大部分の葡萄畑は大量消費用の安ワインです。ちなみにマイプ(Maipu)県がある辺りが東部地域です。

メンドーサ川と言う川も流れているので灌漑用水が特に豊富なので、じゃんじゃん葡萄を生産します。

・中央部

ルハン・デ・グージョ(Lujan de Cuyo)県辺りが中心になる地域です。ウコ・ヴァレー地図から北に行くとありますよ。

マルベックの古木があるので、凝縮感のある高品質なマルベックの産地として有名です。

・南部

サンラファエル(San Rafael)県があるのが南部です。

標高はメンドーサの中では一番低い所にありますが、なんせ南側なので、そこそこ涼しい地域です。近年、シュナン・ブランが注目されつつある地域でもしかしたら、メンドーサでは一番の成長株かなと思います。

・ウコ・ヴァレー

1人だけ名前的にも独立している通り、メンドーサの中でも最も有力な地域が、ここウコ・ヴァレーです。

メンドーサの中でも、最も標高が高く夜間が涼しいので、葡萄が酸を保持しやすい地域です。マルベックはもちろん、シャルドネ、カベルネ、メルローなど国際品種の生産も盛んですが、ここんとこ、その辺りの品種が人気下降気味なのできっと困っているところです。

ただ、場所によってはピノがしっかりと育てられるほどに涼しい場所もあり、近年はそこが注目されています!

歴史と、豊かさと融合して、畑も西に進めば標高があげられるので、今後もメンドーサの中心になっていく場所だと思います。

サルタ(Salta)

アルゼンチンで最も北にあるが産地がサルタ州なんと、南緯25度ぐらいと、ブドウ産地としては世界で一番赤道寄りと言っても過言ではない地域です。

なんせ標高が高く、一番高い場所は3000mを超えるとても高い所にあります。

わかりやすく、わかりづらい事言うと、沖縄に富士山を持って行ったとして、その8合目ぐらいです。

イメージわきましたか?www

そんな、サルタ州を代表するブドウ品種はトロンテスこのアロマティックなブドウは、標高による恩恵で涼しく、そして寒暖の差がある事、凝縮感が高く、香り高いすっきりした味わいになります。

サルタ州の中でもカファジャテ(Cafayate)と言う地域が最高の産地とされています。メンドーサにある大手のワイナリーも、ここのトロンテスが欲しくて、こぞって進出してきているほどです。

パタゴニア Patagonia

もう1つご紹介は、アルゼンチンのワイン産地の中ではもっとも南に位置する、パタゴニア地方。地方なのはいくつかの州にまたがった場所だからです。

ここまで南に来ると、標高が高くなくても、ちゃんと涼しいので200m前後の標高と、一般的な高さになります。

今までは正直言って、あまり見向きされていなかった地域だったのかもしれませんが、Cool Climateなワインが席巻するいま、こういった涼しい土地を求めて新しい生産者が
参入してきたりします。

後程ご紹介する「ボデガ・チャクラ」なんか、なさにその典型的な例で、このワイナリー1つでこの地域への注目度が、世界的にも一気に高まります。

まだまだ開拓の余地がある地域なので目ざとく探していると、とんでもない掘り出し物生産者が誕生してくる可能性が、一番高い地域です。

オススメの生産者

ボデガ・カテナ・サパータ Bodega Catena Zapata

最も有名な産地である、メンドーサの中でも最大級にして最上の生産者と言われるのがこのカテナ・サパータ(ザパタ表記も見るので正確な発音は不明)

マルベックを中心に生産していますが国際品種とのブレンドワインも作ります。

ブレンドだけ見ると、マルベックとカベルネ・ソーヴィニヨンなんて大昔のボルドーワインのようです。

2009年にデキャンター誌のマンオブザイヤーに南米のワイナリーでは初めて、輝きました!アルゼンチンのトップが知りたい場合はまず飲んでみるべきワインです。

日本でもよくお目にかかるこちらのお手軽なアラモスシリーズもあり、このカテナのワイン。こちらは北部のサルタ州のワインなんかもあります!アルゼンチン入門としても、また最高峰としても君臨しています。

ボデガ・チャクラ Bodega Chacra

アルゼンチン注目の南の産地パタゴニアでいま急速に注目を集めているのが、このボデガ・チャクラ

ワイン通の方には、ラベルを見ただけであ、これはもしや?な星マークが輝きます。イタリアのスーパースター!今や世界最高峰のワイン「サッシカイア」がアルゼンチンで手掛けるワインです。

とても冷涼な気候を味方に、ワイン・アドヴォケイトにおいて
「いま南米で最も飲むべきピノ・ノワール」
とまでたたえられています!

僕もまだ飲んだ事ありませんが、この謳い文句だけで、かなり気になります。今年中には飲みたい気持ちでいっぱいです。

ブルゴーニュのドメーヌ・ルーロとコラボしたシャルドネも生産している、いまアルゼンチンでは最も勢いのある生産者と言っていいんではないでしょうか?!

ボデガ ノートン Bodega Norton

ワインメッカ、メンドーサに構える大手の生産者です。所有者はあのクリスタル・ガラスで有名なスワロフスキー

ちゃんといい物作れるところには、こういった大手がしっかりとワイン作りに参入してきます。日本アルゼンチンワインを紹介する場合には避けて通れない生産者と言うのも、輸入量は一番多いらしいです。

とは言え、安ワインばかりでなく、上のレンジのワインはティム・アトキンスMWが選ぶ「アルゼンチン・ワインオブ・ザ・イヤー」を最新の2020年版で獲得しています。

ここの最高峰のワインは「ジェルノ・ランジュ」と言う樹齢100年越えのマルベック主体で作る濃厚なワインです!10000万円声のマルベックはなかなか無いですね。余裕があれば、1度ぐらい飲んでみたい。