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ワインの保管はワインセラーだけなのか?セラーなら何がいい?

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ワインって、例えばとっても良い物を頂いたりしても、保管方法とか最初はわからないですよね?

でも、この世の中にはワインセラーと言うものがあって、そうしてしまった方がいい。と言う話も何となく聞いたり、調べるとすぐにたどり着くかと思います。

大体の場合、

・熱で劣化してしまうから、ワインセラーで管理しないといけない!
・熟成させるには15℃前後の温度でないとダメ
・振動があるとダメ

なんて言う事に調べ付くかと思いますが、ここでは

熱劣化ってなに?
15℃前後の必要性は?
振動はダメなの?
実は光が一番劣化する

などを理屈で説明していきます!

結論から言うとセラーはあった方がいいですが、ない場合の対処法もわかります!そしてセラーを買う時のポイントにもちょっと触れますよ。

熱劣化ってどういう事?

実は熱自体ではさほど劣化しないんじゃないか?と言うのが様々な実験で、何となくわかってきています。

もっとも極端な実験で聞いたことあるのは、ワンボトルを完全に真空状態において、加熱して沸点近くまで上げても、ワインに劣化の兆候がなかったという実験結果があったそうです。

それ以外でも、個人でも様々な実験をされている方がいて、やはり真空にして1年間常温で保存していた場合、明確な熱劣化によるダメージが見られなかった。と言う話も聞きます。

では、なぜ?熱劣化と言う言葉が広まって、そしてそれは「ある」物としてワイン会では広く認識されているかと言う事ですが、上の2つの例はともに「真空」状態に置いていますよね?

これは空気がワインボトルのコルクと、ワインの隙間のわずかな分以外は、まったく存在しない状態を作っています。

実験で分かってきたことは、熱が入ると、その隙間にある空気が熱で膨張します。膨張した空気の圧力が、コルクが抑え込める圧力を超えてしまうと、コルクの隙間から逃げていきます。

ただ、逃げるだけならいいのですが、まだ隙間があるので、今度はそこから新しい空気も引き込んでしまう事になるのですが、この新しい空気には通常なら「酸素」が含まれますよね?そこで入って来た酸素はワインにとっては酸化する材料です。

そうして、熱で膨張して、隙間が出来たところから入って来た新しい空気によって参加してしまうので、ワインが酸化と言う劣化を起こすのが原理です。

ですが、実験で温度を上げたときはともに「真空」状態でした。と言う事は、新しく入ってくる酸素が・・・ありません!そうすると酸化する新しい材料はない。事になるので劣化しない。と言うわけです。

ワインに新しい空気が入らなければいい

ですから、新しい空気を取り込めない環境さえあれば、別にワインセラーではなくても保存は可能です!

実験した人は、ワインを真空パックする時に、袋の凹凸の都合などで抜けきらない酸をまでもなくそう!と脱酸素剤を一緒に真空パックするらしいです。

そうすると1年後に飲んでも、熱で劣化した味わいの変化は感じないそうですよ。

ですが、空気が漏れ出ちゃった可能性はあるので、一度パックを開けちゃうと、おそらく空気は入ってしまうので、袋の取り換えは難しいかもしれません。真空環境でなら可能でしょうが、真空の空間を用意するのは現実的ではありませんからね。

急な温度変化はだめ

それから温度の変化スピードが速いのも新しい空気が入るきっかけになります!空気の膨張は温度に対して非常にスピーディーに変化が起こりますが、コルクの収縮はそれより遅く起こります。温度の変化が激しいと、コルクの収縮スピードと内圧のバランスが崩れて、隙間を生んでしまいます。一日の間に「10℃~25℃」まで変化する部屋よりも、「25℃~27℃」で安定する部屋の方が空気混入のリスクが減ります。

ワインの保存温度

熱で劣化しないなら、保存の温度が15度前後じゃなくてもいいんじゃないか?と言う疑問が次にわいてくるかと思います。

結論から言うと、温度に対しては1~2年でしたら、真空さえ保てれば大した差は出ない可能性が高いですが、長期保存をするならやはり適温を守るべきです。

温度による変化は酸化以外にもあります。が、これは熟成する際に起こる変化で、酸化するスピードに比べたら非常に緩やかです。

熟成の段階で白でも赤でもメイラード反応。と言う反応を起こしますが、これは10℃以下だとほとんど起こりません。

一番いい例はシャンパーニュで瓶内2次発酵を10年とかするパターンですが、10年間も瓶内で熟成したんだから、さぞや香ばしい熟成をしているだろうと思いますが、瓶内2次発酵は基本的に10℃以下の環境で行います!

そうするとメイラード反応が起こりませんので、10年たってもやたらフレッシュ感があり、トースト香みたいなのが出ていません!わかりやすい事例が「ボランジェ RD」ですね。

RDの意味は「Recemment Degorge」(最近デゴルジュした)と言う意味で、10年以上熟成してるのですが、最近デゴルジュしたんです。

ですから、このシャンパーニュは出荷したばかりだと、香ばしさがありません!もちろんその後、熟成すれば出ますが、最初は10年経過してるのにフレッシュな味わいです!酵母の自己溶解が進んで、「旨味感たっぷりでフレッシュ」と言う長期低温熟成のなせる妙技を見せてくれます。

シャンパーニュで酵母の澱も中にいるから新しい旨味が出るので、いいですが、普通のワインを10年間冷蔵しておくと、メイラード反応が起こらず、色合いにも変化があまりなかったりするでしょうし、香ばしさも出ません。

さらに低温で凝固してしまう要素もあるので、味わいがばらばらになってしまうから、低温での長期保存は難しくなります。

逆に温度が高いと、メイラード反応が加速してしまいます。その結果、香ばしい部分が妙に伸びたり、やはり熟成のスピードにおいてバランス感がなくなってしまうのです。

ですから、適温の管理をしないと「長期熟成」は難しい。

でも短期間の保管なら、温度の気にするよりも空気の出入りを気にするべきです!

震動はダメなのか?

震動を与えると、ワインの熟成に良くない影響が!と言う話もよく聞きます。

実際に震動があると熟成が早くなる説が有力です。これは船旅をさせたワインが確実に熟成が早く進んでいると言う実験結果もありますので、ある程度信用できる情報だと思います。

実際、静置されている物より、動いている物の方が、細かい物質の摩擦など起こるので、その物質が傷ついて、変質する(ワインの場合はこの変質が熟成)スピードが上がるのは間違いないでしょう。

ですが、もしセラーを買うなら多少の震動はありますが、コンプレッサー式を買うべきです。コンプレッサーは冷蔵庫の仕組みなので動作する時にわずかに震動するのでダメだ!って話におそらく行きつきます。

ですが、劣化の原因は温度変化が激しいと起こりやすい!と言う話でしたよね?

そうすると、セラーの開閉で少なからず上昇するセラー内の温度を素早く元に戻せるほうが、温度変化が少なくて済むと思いませんか?

超長期で熟成する場合は震動に関して、少し敏感になってもいいのかもしれませんが、家でそこまでやる事はほぼないですし、日本の場合、震動がないセラーを買ったところで、年に数回地震で揺れます。

震動のないセラーによる恩恵を得られる可能性はかなり低いと言っていいでしょう!20年~30年の熟成を検討なら、震動の事を考えてみてもいいかもしれませんが、僕が家で10年コンプレッサーで寝かせたワインは驚くほどきれいに熟成してる物がほとんどです。

飲食店の場合なんて特に開閉が多いので、コンプレッサー1択です。ほかのを検討していらしゃったら、コンプレッサーに考え直すべきです。だって、10年以上在庫したくないですよね?!

光が実は一番ダメ

多少は触れられる話題ですが、お酒の質が一番変質しちゃう理由は「紫外線」です。スピリッツ(ウィスキーとか)の世界では温度変化による変質はほとんどなく、光さえあたってなければ、半永久的に持つ!と言う話が普通です。

ですから、オールドウィスキーを買うときなんかは、箱に入ってたかどうか?がポイントになってきたりするわけです。

ウィスキーみたいな頑丈な飲み物です「紫外線」にやられちゃうわけですよ。ワインなんて醸造酒ですからね。蒸留酒に比べるとはるかに弱いです。

紫外線が当たって劣化するのは、それこそ太陽光なんかだと1週間でやられちゃいます。さすがに直射日光に当たるところで保存はしないとしても、家の中には多少紫外線が出ている、蛍光灯があります。これも10年もさらされたら、立派に紫外線劣化の原因になりますので、注意してください!

たとえ真空していても、光にあてちゃダメってことです!新聞紙にくるみましょう!

ワインセラーの場合は中が見えるガラス戸タイプの方が格好いいので欲しくなりますよね?たいていの場合はそのガラスが紫外線カットタイプになってるはずですが、本気で長期の熟成を考えているなら、中は見えない方がいいです!めっちゃ武骨ですけど。。

まとめ

ワインの保管についてのポイントで一番大事なのは空気を新しく取り入れない事!だと言う事が、最大のポイントでした!

次に光に当てないことです。

つまり真空パックできるなら、セラーがなくても保存は可能と言う事です。

ただし、真空パックは5年もすれば破けると思うので、長期の保存は無理です。一度でも破けたらゲームオーバーですし。

2年ぐらいまでの保存だと思えば、真空パックは立派な保管方法です!新聞紙でくるむのだけは忘れないでください。

そして、もっと長期で保存の場合はまず「コンプレッサー式」のセラーを検討しましょう。震動なんて10年以内ぐらいの熟成には大して影響しません!日本には地震もありますし。

セラーがあると言いもう1つの点は、温度管理が楽なので、取り出したら赤の場合は大体適温なのもいい所ですね。

あった方がいいとは思いますが、まぁ短期間なら冷蔵庫でもいいし、真空パックしてもいいし!と言うのが結論でございます。

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