【中級編】葡萄産地としてのボルドーを解説

フランスの産地を個別に解説するコーナー、ボルドー編です!

ボルドーはフランスでも3大産地と言って良い、中核産地なので中級編では左岸、右岸の主だった産地の概要などを解説していきます。その上でさらに細分化した解説は上級編として、また別で解説する予定です。

なので今回の解説は一覧にすると

・ボルドーの気象や土壌について
・ボルドー左岸
・ボルドー右岸
・ボルドー白と貴腐ワイン

こんな感じになります。

ボルドーの気象条件と土壌など

出典: Fernando Beteta

まずは、ボルドーの基本的な気象条件や土壌について解説していきましょう。

天候と天候による問題

ボルドーは位置的には、フランスの南西部、大西洋に面する場所にあります。大西洋に近いだけあって、気候帯の区分としては海洋性気候。この海洋にはメキシコ湾流と言う非常に暖かい暖流が流れているので、その緯度に対して、ずいぶんの暖かい気候となります。日本で言うと北海道でも北の稚内付近まで上がる程北なのに、温度帯としては温和(moderate)な気候なのです。海流って凄いですよね。

海洋性気候なので、他の主要な産地に比べると雨が多めです。年間降水量が930mmぐらいなので、シャンパーニュの620mm ブルゴーニュの760mmに比べると幾分多いです。

日本で言うと本州では最も雨が少ない長野県ぐらいの降水量ですが、ワイン産地としては、世界的に見ると結構多めの降水量です。

降水量以上に海洋性気候は湿度も高めになるので、この辺りはブドウ栽培においては、カビ病が発生しやすく色々と苦労が絶えない土地です。

なので、フランス国内でも屈指の(と言うかトップ)の農薬使用量をほこり、近年は社会問題化。2016年の調査で子供の毛髪から残留農薬量がフランスでもトップクラスの量が検出され、白血病の発症率も他の年に比べて20%高いと言う結果が出てしまっています。

嫌なエビデンスですが、ボルドーと言うのはそれだけ湿気てる。つまり農薬が必要な土地だと言う事を頭に入れて下さい!

この気候なので、大規模なシャトーが多いのもあり、有機栽培やビオ栽培に関して、非常に関心が薄い土地柄でした。が、2016年の調査は衝撃的だったため、お金のあるトップシャトー達は社会的にも「ビオ」栽培への舵を切り始めています。

2018年にはついに1級シャトーのラトゥールまでビオに転換してのはセンセーショナルニュースでした。これを機にボルドーも全体の機運としては、完全に減農薬に向かってはいますが、大量消費ワインも多い土地なので、実際には2016年よりも2018年の方が使用量が12%増えている。と言う悲惨な事実も有ります。

人類がコロナでも突き付けられている、お金を取るのか自然を取るのか問題は見えないところでも、結構あるんですね。

あと、雨が多いことで起きる問題としてもう一つ大きい要素が、収穫時期の雨です。ボルドーではちょくちょく問題になる大きな要素です。

収穫前に雨が降ると、ブドウが水膨れしてしまい、ブドウの成分を薄くして、結果としては出来の悪いワインになってしまいます。こう言った天候による左右が大きいのはをメインとした水問題がほとんどです。

ボルドーは他の地域に比べてもヴィンテージによって、ワインの当たり年、外れ年の差が大きいのはこの水問題(天気含む)です。そして、その問題がなるべく起きないように単一品種ではなく、「ブレンド」と言うスタイルを確立しているわけではあります。

近年、カベルネ・ソーヴィニヨンの作付けよりもメルローが圧倒的に増えているのも、メルロー人気以上に、晩熟のカベルネは雨に対するリスクが大きいので、早熟のメルローの方が安全と言う理由も有ります。

安価なレンジでは結構顕著な推移を見せていて、カベルネ主体のはずの左岸でも、安価なレンジはほぼメルローになりつつあります。

土壌は左岸と右岸で違う

ボルドーは基本的に他の産地よりもはるかに平坦な土地です。高い山なんてありません。例えばメドックで一番高い所にある畑はリストラック・メドックの標高43mです。丘ぐらいです。

なので、他の産地が良く、斜面がいい場所だ!みたいになりますが、ボルドーはせいぜい緩斜面までとなります。なので、標高で気温が下がる。斜面でやたら水はけが良くて、日当たりがいい!なんて事はまず、無い産地です。

土壌に関しては、左岸と右岸で主体となる土壌が違います。

左岸はには砂質土壌の所が右岸に比べるとはるかに多く、地面の温度が粘土質よりも温まりやすいので、より温和な気候を必要とする「カベルネ・ソーヴィニヨン「に向いている、土壌が多くなります。

一方、右岸は粘土質が多く、地面の温度が砂質に比べると上がり辛い為、カベルネ程は熱量を必要としない「メルロー」が育ちやすい環境になります。

この土壌の違いが左岸と右岸でカベルネとメルローがきっぱりと別れている理由になります。が、メルローはそこそこ暖かくても別に大丈夫なので、最近では左岸でもかなり大きな顔してます。

ちなみに粘土と砂質で温度に差が出る事にはこちらの「地域が持つ熱の要素」で解説していますので、ご興味あればご覧ください。

細かい事はこれから左岸の右岸の解説で見ていきましょう。

ボルドー左岸

ボルドーの花形はボルドー左岸と言うのは、議論の余地がないかと思います。何と言っても左岸にはメドックの格付けシャトー、その筆頭の5大シャトーが君臨しているからですね。

左岸はメドック以外にもグラーヴ地区などもありますので、ここでは2つに分けて解説していきましょう。

まずはメドック地区は、左岸でも北部、ジロンド川の下流側にある産地です。大体ボルドーの街の北からすぐ始まって、北まで全長70km程度ですかね?地図に定規当てると。

出典: Fernando Beteta

中で細かい産地に細分化されていますが、この中4大産地と言っていいAOPが有ります。

・マルゴーMargoux
・サンジュリアン
Saint-Juien
・ポイヤック
Pauillac
・サン・テステフ
Saint-Estephe

の4つですね。ここが4大産地になるのは、特に優秀な畑が集中している場所ゆえに個別のAOPが与えられており、またメドック地区では有名な格付けシャトーもほとんどはこの4つの中に入っています。

他にも
・リストラック・メドック(Listrac)
・ムーリス・メドック
(Moulis)
の2つは単一の村AOPに認定されていますし、格付けシャトーにも負けない美味しいワインを造っているシャトーが有りますが、ここは川に面していないので格下扱いされています。

ムーリスは特にクリュ・ブリュジョワ御三家(いま色々ゴタゴタガあってブルジョワじゃないけど)
・シャトー・シャス・スプリーン
・シャトー・プジョー
・シャトー・モーカイユ
があるので覚えておきましょう!

さらに格下と言うか広域のAOPが
・オー・メドック
・メドック
の2つです。オー・メドックの方がより、川の上流。結構下流の方がメドック(バ・メドック)と言う場所になりますね。

川の下流側の方が、粘土が多い土壌になるので、下流側の方がメルロが多い比率になったりもします。

4大産地でもマルゴーが一番カベルネの作付けが多く、サンテステフの方がメルロ比率が高くなってきます。また砂質が多くなるほどに水捌けが良くなってくるので、マルゴーのワインがエレガントになってくるのはこの為です!

メドックの格付け

メドックを語るうえで外せないのが、格付けシャトーの存在です。メドックには1855年にナポレオン三世がパリ万博の為に作ったのがメドックの格付けです。この時に1~5級まで60のシャトーが格付けられ、その格付けは現在でもほぼそのままの形で、165年間続いてるわけです。

基本的に地位が保証されてしまっているので、格付シャトーは結構怠慢な営業をしていた時代があったりします。1970年代ぐらいですと、1級のマルゴーすら、その地位に胡坐をかいて、凡庸なワインを造っていたりしますが、近年は胡坐をかいてるシャトーでも買い手が付くので、お金持ちが買い取って、シャトーの再建をしたりするので、凡庸なワインを造る格付けシャトーは淘汰されてきています!

後は、5大シャトーは別格の扱いを受けますが、2級以下では、165年前通りの実力ではなくなってきています。近年5大シャトーの次に評価されているであろう、シャトー・パルメは3級ですし、5級のポンテ・カネも1級並のワインを造ると言われて、お値段も、その格付け以上にだいぶ高いです。

格付けシャトーについてはこれ位でやめておきます。また別にここだけ掘り下げて記事でも書きます。

今度は、ボルドーの街の南側、グラーヴの方に話を移しましょう。

出典: Fernando Beteta

同じ左岸ですが、こちらはジロンヌ川と言うよりかは、その上流のガロンヌ川の左岸と言った感じです。土壌はグラーヴの名前が「砂利」を意味するグラーヴなぐらいなので。砂利質なところが結構あります。

粘土に比べると、熱を持つ土壌ですから、カベルネ・ソーヴィニヨンが育つ環境としてはとても優秀です。

品質の高さから、メドックの格付けなのに、オーブリオンだけでも強引に格付けに入れて、今なお1級シャトーとして君臨しているぐらいですからね。

ボルドーの街からはメドックよりも近い場所にあるので、その昔、イギリスとの貿易が盛んだった時代にはメドックのワインよりも重宝されて、ボルドーの主役と言えばグラーヴだった時代があります。

メドックの格付け制定後は、その立場が逆転していき、白ワイン中心の時代などもありましたが、近年は一気に巻き返しをはかっていて、かなり高品質な物が増えて来ています。

主だったAOPとしては

・ペサック・レオニャン
・グラーヴ
・ソーテルヌ

が左岸のグラーヴ地区のAOPです。ソーテルヌは貴腐ワインの産地なので、別で解説する事にします。

ペサック・レオニャン(Pessac-Leognan)

グラーヴ地区の中でもより絞られた、「選ばれたグラーヴ」って感じの産地です。筆頭はもちろんメドックの1級にまで名を連ねる「シャトー・オーブリオン」ですね。

その他にも、いくつも高級なシャトーがあるのですが、正直言て一部の超高級品たちを除くと、日本での人気は非常に低い産地です。

これは営業マンとしての経験ですが、メドックに比べて半分も売れません。飲むとハッキリとペサックの方が同価格帯なら美味しい事が多いにも関わらずです。

日本人はやはりブランド好きなところがあるので、この格付けとかがハッキリしない、ブランドとして確立していない場所のワインと言うのは、あまり興味がないんでしょうね。

なので、これから美味しいワインを飲みたい方は、ボルドー左岸なら同価格帯ならメドックよりペサックのワインを飲んだ方が幸せになれますよ!断言できます。

土地としてはやはり砂利質で、カベルネが良く育ちます。水はけがいいので、黒い果実中心で重たいながらも、どこかエレガントさを携えた洗練された味わい。

5大シャトーでも、僕が飲んだ経験ではオーブリオンが一番きれいなイメージがあります。マルゴーがエレガントだと言いますが、オーブリオンのが綺麗じゃない?と思ってます。

グラーヴ(Graves)

ペサックに比べるとはるかに広域で、その品質基準もペサック程厳しくないので、味わいも優しい(と言うか果実が熟してない)ような味わいになる傾向が有ります。ハッキリとペサックの格下な感じはします。

砂利質でカベルネが多い!と言いたいところですが、近年はメルローが本当に増えてます。高級産地になっていないところもあると思いますがね。

ボルドー右岸

出典: Fernando Beteta

ボルドーの右岸は、基本的には粘土系の土壌が左岸に比べると増えます。このため土の温度が上がり辛いので、カベルネが熟し辛く、メルロが主体、次いでカベルネ・フランが植えられている産地です。

主役になる産地は2つで、あとは基本的には安ワインの産地です。ポイントポイントには優秀な生産者も、もちろんいますよ!

サンテミリオン(Saint-Emilion)
ポムロール(Pomerol)

この2つが何と言っても主役です。共にメルロが主体のボルドーの高級産地ですね。値段で言えばボルドーで最も高い物は、5大シャトーではなくて。こちら右岸にいます。

他に大きな産地では

・コート・ド・ブライ
・コート・ブール
・コート・ド・カスティヨン

などいくつかあります。中でもコート・ド・ブライは巨大なAOPなので見かける事も一番多いと思います。基本的にはメルロ主体の軽めのボルドー(と言ってもボルドーなのでそこそこのボディありますが)が多い産地です。

ただ、広いだけに優秀な生産者も隠れていたりするので、掘り出し物も見つけらる産地ではあります。勇気のある人は開拓しましょう!

サンテミリオン

2大産地は、よりでっかいサンテミリオンから解説しましょう。

サンテミリオンはその町その物が世界遺産と言うとっても歴史のある町の周辺に広がる産地です。ちょっとなだらかな丘がいくつも連なるような場所で、平らな中では起伏がある感じですかね。

で、肝心な事ですが、ハッキリ言って分かり辛い!それがサンテミリオンです。わかり辛い理由をわかりやすく解説していきますね。

わかり辛い最初は土壌です。同じサンテミリオンの中でも石灰質が多い場所から、砂利粘土みたいな場所まで多様性があるのも特徴的です。まずこの時点で、味わいにもあバリエーションが出てしますのでわかり辛いですよね。

石灰の方がミネラルなどの輪郭は出るけど、濃さは出ない。一方粘土の方が、タンニンが豊富になったり、果実感は出る。見たいなバリエーションがでます。

次にわかり辛いのは格付けです。サンテミリオンはサンテミリオン独自の格付けを持っています!メドックと違って10年に1度見直しをするので、そう言った意味では、現在の実力を反映していて、とても素晴らしいシステムです。

現在の格付けで言うと最上の「プルミエ・グランクリュ A」には4つのシャトーが名を連ねています。

シャトー・シュバルブラン
シャトー・オーゾンヌ
・シャトー・パヴィ
・シャトー・アンジェリス

4つの内、太字に下シュバルブランと、オーゾンヌは昔からAクラスですがパヴィとアンジェリスは2012年の見直しで昇格したシャトーです。Aクラスとしてはまだ歴史が浅いと言えます。

そして、この10年に1度の見直しでわかり辛いのは、格付けが変わる事によって「なんでうちは格が落ちたんだー!」と言う人が現れる事です。

もう間違いなく裁判沙汰になります。その結果、格付けが無効になったりもするので、正直言ってワインに詳しい人でも「よくわかんない。お手上げ」って言う状態になります。

いま、Aクラスのアンジェリスにも昇格に対して、不正があったのでは?と言う疑惑が持ち上がっていて、もっか調査中だったりもします。もうわけがわかりません。

そして、もう1つのわかり辛いは、衛星地区と言われる地区がある事です。

・サンジョルジュ・サンテミリオン
・モンターニュ・サンテミリオン
・リュサック・サンテミリオン
・ピュイスガン・サンテミリオン

の4つがあります。

正直サブリージョンをこんなに覚える気になりません。もう少しまとまりを持った制度を作らないと・・・これはフランスの他の産地でも言える事ですが、地元の政治的な駆け引きのせいで、消費者を置き去りにするところがあります。

田舎社会の辛い所ですが、自分たちの首を締めちゃってる事に気が付いて欲しいですね。

とは言え、右岸では間違いなく2大産地です。価格も高いとは言え、最高級産地のポムロールに比べると、安価な物も見つかるので、お勉強はしやすい産地です。

ポムロール

右岸の中でも圧倒的に高級な産地です。サンテミリオンと違って、小さい区画なので、安いワインなんてものはほぼなく、あるのは高級ワインだけです。

町のシンボル的な建物とかがあるわけでもないので、あるのはただただ農村です。しかも結構な平坦っぷり。

土壌の特徴として、ドルドーニュ川が運んだ鉄分が豊富な土壌です。だからってわけではないですが、高級なワイナリーばかりで、しっかりと凝縮したワインばかりが生産されているので、イメージとしてはどっしりしたメルローの産地です。

なんと言っても2大高級シャトー

・シャトー・ペトリュス
・シャトー・ルパン

は全ボルドーの中でも抜きに出てお高いワインです。近年さらに値上がりが拍車をかけています。1本40マンとか・・・モウノミモノジャナイヨ。

高級ワインがほとんどを占める理由として、ほとんどのシャトーが小規模と言う事もあります。生産本数が少なく、希少性が出ますし、2大スーパーシャトーがあるので、産地その物にも注目が集まりやすいです。

白ワインと貴腐ワイン

ボルドーはほぼ赤ワインの産地ですが、幾分か白ワインと、そして貴腐ワインも生産しています。

白ワインに関しては、その生産の大半が、左岸でも右岸でもない

・アントゥル・デゥ・メール(Entre duex Mers)

と言う、ドルドーニュ川とガロンヌ川にはさまれた場所で生産しています。

基本的には安いテーブルワインの産地で、白ワインとしての評価はあまり芳しくありませんが、最近は一部のペサックレオニャンの生産者の白ワインが評価されています。

僕自身もパプクレマン・ブランを飲んだ時の衝撃は結構大きなものがありました!

ただ、こう言った素晴らしいワインも生産するんですが、高いんですよね。3万ぐらいとか。なかなか買う機会はないです・・・

基本的には白ワインはソーヴィニヨン・ブランが主体で、セミヨンを補助品種として使う事がほとんどです。

ソーヴィニヨン・ブランでも高級な物ほど、ロワールで飲むようなスッキリ系からは程遠い位置に行きます!酸も低くなりますし、樽を使ったりもするので、どっしりしたソーヴィニヨン・ブランと言う、不思議なジャンルで、確かにボルドーの一部でしか飲まないスタイルかも知れません。

ソーテルヌ と バルサック

ボルドーは3大貴腐ワインの1つソーテルヌの生産地でもあります。

ガロンヌ川とその支流、シロン川が交わる辺りで、川の影響でキリが出やすい為、ブドウがかび易いのが貴腐菌にとってとても都合がいいので、一大産地となっています。

貴腐ワインになるとメインのブドウがセミヨンになり、ソーヴィニヨン・ブランが補助品種に回ります。ソーヴィニヨン・ブランの方が酸度が高いので、割合が多いとスッキリした味わいにもなりますね。

格付けも非常にはっきりした物があり、とにかくトップに立つのは

シャトー・ディケム

と言うのは確定しています。値段も1人だえ明らかに高いですので、狙うならそのしたぐらいのレンジを狙いましょう。

ただ、熟成しないとその違いを見極めるにはなかなか難しい物があるのと、甘すぎてとても1人で開けられなかったりと、ワインとしての経験値を上げていくのがめちゃくちゃ難しいジャンルです。

バルサックについて大して触れてませんね。。。

ソーテルヌの隣の衛星地区的な扱いですが、格付けシャトーも沢山いますが、みんなAOPソーテルヌを名乗っちゃうので、目立ちません。もう少しアピールしてもいいと思うんですよね。。。

オススメの生産者

オススメの生産者はある程度その産地を知るうえで、重要な産地かつ、意外と値段が高くない、要するにコスパのいいシャトーをいくつかご紹介します。

ボルドーの場合、ヴィンテージ問題もあるので近年の「当たり年」と、「お買い得ヴィンテージ」のリストも添えましょう。なぜなら当たり年は軒並み高いです!!

当たり年:2016 2015 2010 2009 2005

お買い得:2014 2012 2008

シャトー・カロン・セギュール(Ch.Calon-Segur)

言わずと知れた、ハートマークでお馴染みのシャトーですね。

ボルドー好きなら一度は飲んでみたいシャトーであまりにも有名ですが、今更オススメにしているのにも訳が有ります。

2013年に創業家のオーナーが亡くなったのをきっかけに、相続税が払えず、オーナーが保険会社に変わりました。そこからそれまでクラシックで正直言って若いうちはその見た目とは裏腹に硬かったワインが一変、若いうちからも親しみやすい現代的スタイルに変わっています。

評論家の評価も2013年から明らかに上がってきているのですが、まだ値段はその評価から見れば安いぐらいです。サンテステフの3級シャトーで品質向上も目覚ましいので、むしろ2013年以降を狙って買っとけ!と言うシャトーです。

シャトー・モーカイユ(Ch.Maucaillou)

なんだか個人的に昔から好きなシャトーです。名前が可愛らしいのもあるのですが、3000円前後で買えるのに、しっかりしたボディながらも洗練された雰囲気で、その辺りの有名シャトー、シャス・スプリーンよりも柔らかい感じがして好きです。

そして、格付けが無いのに明らかに凡庸な格付けシャトーより旨い。でも3000円台でも買える。お買い得です。

ドメーヌ・ド・シュヴァリエ(Domaine de Chevalier)

ここんとこ調子よく、評価も高いので値上がりし始めている、ドメーヌですね。名前もボルドーには珍しいドメーヌです。

決して安くはないですが、品質を考えればまだまだ安い!近年評価もうなぎのぼりで、最近はは値段もウナギ上ってるので、10年後には買ってなかった事を公開するであろうシャトーです。僕は娘のヴィンテージは絶対買いますよ。

シャトー・フォンブロージュ(Ch.Fombrauge)

ペサックの「パプ・クレマン」、メドックの「ラトゥール・カルネ」などを所有する、ボルドーの大富豪ベルナール・マグレがサンテミリオンに所有するシャトーです。

サンテミリオンでもグランクリュの格付けも持ちますし、作り手も非常に優秀な造り手でありながら、4000円台で買えるので、なかなかお値打ちだと思います。

結構しっかりした味わいですよ。

J.P ムエックス ポムロール(J.P.Moueix Pomerol)

ポムロールと言えばペトリュス。ペトリュスと言えばムエックス!そうムエックスがポムロールで造っているワインです。

ポムロールを代表するムエックスが凡庸なワインを造ってしまっては、ムエックスの名が泣きます。4000円以下のポムロールが見つけること自体難しくなってきている中、3000円台で買えるので、お試ししたい方はまずここです。

思いのほかタンニンも多めのワインが飲めます!

まとめ

マニアックに語れる人が沢山いる中で、格付けのキラキラした部分とかをあえて、さらっとしか触れずに、栽培地としての解説をしてみました。

今後ビオ栽培が確実に増えていくのと、触れていないですが、温暖化に向けて新しい品種を認可するなど、変化しなくてはいけない世の中に対応しようとする先進性がある産地なので、これからも変化を楽しみながら、付き合っていきたい産地ですね。

濃いワインが嫌われだしてる世の中に向けて、どんなアプローチするのかも気になる所です。